2010年2月4日木曜日
やなぎみわ Lullaby展
やなぎみわの新作を見に、RAT HOLE GALLERY まで行って来た。
写真4点(販売3点、非売1点)とビデオ作品がひとつ展示されていた。
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今回、ラットホールギャラリーで発表される新作「Lullaby」は、
以前より作家がテーマとしている老女と少女という年代の違う
2人の女性が登場する映像作品です。
サイズが不釣り合いな閉じられた空間の中で対立しながらも同化し、
入り乱れ、絡みあい、縺れ合う2人。やがて閉じられた空間は
2人の動きが進むにつれ、変容、崩壊していき...
(RAT HOLE GALLERY Webページより)
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やなぎみわの写真だから、美しいというわけではない。
でも、作りこまれている感じがたっぷりとする。
若い女を老女に変え、その老女が少女と踊っていたり
若い女が老女に扮した少女を抱いてお菓子を食べたり
老女になった少女が石に寄り添っていたり
オトコが少女や老女と聞いてイメージする映像とは
およそかけ離れている。
ビデオ作品は、10分ちょっとの映像なんだけど、
不思議なインパクトがある。
アリスの部屋のような、縮尺が不釣合いな部屋に女性が二人居る。
若くすらりとした美女と、がっしりとした体躯の老女。
一方がもう一方を子守唄と共にやさしく慈しんでいると思ったら
突然に立場を変えようと入り乱れ始める。
暴力的に、相手を組み伏せて、抱きしめようとする。
二人は入り乱れ、縺れ合い、また均衡状態になる。
最初は、争っていると思ったくらい、映像を理解できなかった。
でも、どうも違う。
二人とも、力いっぱいに相手を求めている。慈しむ対象として。
抱きしめようとする動きなのに「対峙」になっていて
それがとても肉体を意識させる。芝居やダンスの映像のようだ。
男がふつうに思う(とあえて言う)「女」の姿とずいぶん違う。
でもなんか、すごくリアルな感じがする。
ほんとうなら、ちゃんと信頼関係ができたうえに、機会がないと
分からない心の内面が表に出てきているというか。
大げさ?
でも、いろいろと考えさせてくれるよ。
火曜日の夜だからか、いるのはぼく一人だけだった。
暖かく快適な画廊の中で、静かにじっくりと見ることができた。
ちなみに、写真は1点126,000円。ビデオ作品は150万円。
写真はともかく、ビデオにはとても手が出ないな...
これは、3月21日まで。
○RAT HOLE GALLERY 南青山5-5-3 B1F Tel.03-6419-3581
○やなぎみわHP
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