2010年2月18日木曜日

出発-6人のアーティストによる旅


恵比寿の東京都写真美術館で写真・映像の新進作家を集めた展覧会
「出発-6人のアーティストによる旅」があり、6日の午前に行ってきた。
「旅をテーマ」にしていると知り、これは行かねば!と思っていたんだ。



展示室に入って、まずは尾仲浩二の作品。
日本各地の失われつつある風景に焦点を当てたそうだけど、
それぞれの写真のトーンがよく似ていて面白い。

つぎは百瀬俊哉の外国の都市を写した作品。
人のいない景色を写したそうで、その狙いはうまく絵になっている。



石川直樹は富士山をテーマにした写真を展示していた。
昨年登った山は、こんな姿をしているのか、と新たな発見をする。

そして、さわひらきの映像作品「dwelling」
リビング、キッチン、玄関、ベッドルームが映る画像の中を
飛行機は現れてはゆっくりと横切り、消えていく。

この作品が、youtubeにあった!
なぜ?



それから、百々(どど)武。
日本各地の島々をめぐって、そこの人々を写したモノクロ写真が
展示されている。
沖縄、奄美から東京の島までは、南国の景色で、島の風景に
似たところがある。
そこから北に向かうにつれ、海の厳しさと漁の豊かさを感じる。
島の暮らしの似たところと、違うところ、島の場所での違いが
見えて、とても面白い作品だ。



最後は内藤さゆりの作品。
ポルトガルの風景に目を向けたもので、独特の光と湿度感が楽しい。
これなら買ってもいいなと思える、出かけたくなる作品だ。


作家のセレクトにくわえ、展示の順番もよく考えられている。
写真の世界に入っていきやすく、ちょっと疲れたところで
さわひらきの笑える映像作品を経て、旅に誘うような作品に
つながっていく。
展示室を出たとき、いいものを見た、さて出かけよう!という
気分にさせてくれる、いい展覧会だった。

やるな写真美術館!
 

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