2010年2月19日金曜日

ありふれた素晴らしい日々


ゲルハルト・リヒター展に行ったら、お隣のKENJI TAKI GALLERY
田島秀彦 展 - ありふれた素晴らしい日々というのをやっていたので
ついでに覗いてきた。



さまざまなテクスチャを使って、組み上げて作るのは、無国籍的な作品

直に見たら(それなりに)面白く感じるのは、まあこういったものに
よくあるんでしょうね。



平面、立体共に、やわらかな色彩、かーいらしい形を駆使して軽やかな
雰囲気を作っている。
この人のデザインで紅茶専門の喫茶店を作ってみたいと思う。

イマジネーションを刺激するんだけど、新しい感じはいまひとつ。
リヒターの作品を見た後だからか?


分厚いパネルの表面に、さまざまな柄がタイル状に整然と、並べてある。
強い色は使わず、さまざまな部品を配置することで雰囲気を作っている。
こういった手法では作り手の中にあるストーリーと集中力が如実に現れる
んだなと分かる。この人のタイル絵の辺縁部には緊張感がないのは、
あえて輪郭をぼやかしているのかな。
LEDが使われているのが今風という感じ。



戦車や戦艦の砲芯部分から伸びる光は弾の発射と軌道を連想させる。
それが、テレビゲーム的な雰囲気で描かれているとこに、この作品の
意図があるんだろう。
日常の中に入り込む戦争のイメージ。
それが生活に溶け込んでくる異常というのは、よく分かるけど、
それだけではちょっと物足りない。
戦争反対といっても、何も解決しないのだから、やはりもう一歩先の
イメージを提示してほしいと思う。戦争を意識することは評価するけど。



受付で販売価格を確認したら、ランプシェードで26万円。
壁面にある大型の「playroom」は2枚セットで210万円。
安いとは思わないけど、高いのかどうかよく分からない。
作家の取り分とギャラリーの手数料を考えるとこんなものかな。
ただ、この作家の作品を買っても、街に住む普通の人では飾れないな。

この展覧会でもっともインパクトがあるのは、「ありふれた素晴らしい日々」
という名前だな。
  

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