2009年9月25日金曜日
AAF学校 思考の基礎体力#4
23日夜の第4回は「労働としての芸術」というタイトルで、講師は
櫻田 和也さん。
マルクスの「『要綱』「資本にかんする章」」(経済学批判要綱)を
テキストに講義が進んでいった。
ここでは、マルクスを理解することが直接の目的ではなく、
思考のツールとして紹介されたんだけど、どうも「ムズカシイ...」
「なぜマルクス」と<?>が会場に渦巻いていたように感じた。
櫻田さんは、例えばSFのようにマルクスを読んでみれば、
また違った可能性が見出せるのではないか?とか、
マルクスは固定資本が増えれば自由時間も増して人は労働から
開放されて豊かになるのではないか、という素朴な直観に対して
現実はそうならないのは何故かを考えたとか、
そもそもなぜ我々は考えなければいけないのかを問うべきとか
講義の趣旨を所々で話すんだけど、テキストを読み進めるのが
中心の進行なので、どうも受講生の反応は悪く、盛り上がりに
欠けてしまったと思う。
結びに「自由な時間をいかに使うか」を考え続ける、証明し続けるのが
芸術の役割ではないかという指摘があった。
テキスト
マルクスを思考ツールとして使いこなすのは難しいかなと感じた。
とくに、現代の日本に当てはめるのは一筋縄ではいかないだろう。
少子高齢化が加速度的に進んでいる、生産よりも流通に携わる
人のほうがずっと多い産業構造(サービス経済)、資本が充実して
いるように見えるが、いまや他国との競争になかなか勝てず、
競争力向上(熟練や知的生産性の向上)が必要にある状況だとか
なんやかんやで、マルクスを簡単には当てはめられないものね。
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