2009年12月18日金曜日

芸術劇場のパイプオルガン


木曜日の夜に池袋名物(?)の巨大パイプオルガンを見て来た。

19時開演のぎりぎりで席に着く。会場はほぼ満席。人気あるんだ。


今回は大オルガンに加えて4台のポジティフ・オルガンの計5台(事前のプログラムから、1台増えた!)
さらにテノール歌手までいて、期待以上に豪華な内容だった。


芸劇の大オルガンは1面が伝統的なバロック様式で、その裏にはモダンタイプがある。
約9,000本!のパイプを持つ、巨大なものだ。
可聴域を超える範囲の音まで出せ、様々な表現をすることができる。



第1面 ヨーロッパの伝統に沿ったデザイン
ルネッサンス様式とバロック様式という2台のオルガンがはめ込まれている



背中合わせのオルガンが回転して切り替わる様を見ることが出来た。
1991年の?落とし以来、この日が13499回目だという。



第2面 現代的なデザイン
フランス古典期と19世紀フランス・ロマン派を中心にしたオルガン


コンサートでは、ポジティフ・オルガンはステージ上に2台、そして
3階客席の左右に1台づつ設置された。テノール歌手は、舞台の上、
大オルガンの横、3階のオルガンの脇、と曲ごとに場所を変えて
唄ってくれた。


~曲目~
 1.ベルガモのダヴィデ神父/6声のパストラーレ
 2.J.M.バッハ/コラール 「甘き喜びのうちに」 
 3.J.S.バッハ/コラール 「みどり子ベツレヘムに生まれたり」
 4.コラール 「かくも喜びあふれる日は」
 5.コラール 「高き天より、われは来たれり」
 6.G.F.ヘンデル/組曲 ハ短調 HWV446
 7.P.コルネリウス/「王たち」 Op.8, 3
 8.J.シュナイダー/コラール 「暁の星はいと美しきかな」による変奏曲
 9.J.-Jボーヴァルレ・シャルパンティエ/マニフィカート 第7旋法
 10.D.ミヨー/5つの祈り Op.231c
 11.E.ジグー/ノエルによるラプソディー
 12.A.C.アダム/「さやかに星はきらめき」
 13.M.ミュラー/4台のオルガンのためのソナタ・パストラーレ
 アンコール 清しこの夜


暁の星はいと美しきかなと、4台のオルガンのためのソナタは
とくに気に入った。

ホールの空間全て(上下左右)を使った演奏・演出で
音楽でありダンスであるような印象を受けた。
充実したプログラムだ。


冬場だから仕方がないことだけど、咳やくしゃみ、
鼻をガマンできないお客さんがいたのが残念だ。
演奏の合間まで頑張ってくれればなあ。


荘厳で壮麗な音も心地いいけど、回転したり、パイプを通って
音が出てくる、この「からくり感」がたまらなく魅力的。
パイプオルガンって、男向きな楽器かもしれないな。


終演後に、芸劇でやる第九のチケットを来場者にだけ特別に
半額で販売します!と聞き、ありがたく買わせてもらった。
ラッキー(^^)v



  
芸劇の大ホールは地上7階~9階に位置することから、
終演後は大混雑がそのまま長いエスカレーターを降りていくことになる。
独特の光景で、このエスカレーターに乗るのは好きなんだけど、
でも危ない作りだよなあと思う。
 

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