2009年12月3日木曜日

アートプログラム青梅2009


11月の連休で、アートプログラム青梅をみてきた。



これは2003年に多摩在住の作家たちが中心になってはじめたもので
近くの4つの大学(※)を巻き込んで、神社や家、路上・路地に
学生が作品を展示する企画も同時にあったので、紅葉を楽しみつつ
地図を手にしながらあちこち歩き廻った。
今年の総合テーマは「空間の身振り」だ。

※ … 武蔵野美術大学、多摩美術大学、明星大学、東京造形大学

  

ナタリー

越後妻有のときに感じたけれど、こうしたアートイベントの楽しさは、
見知らぬ街の片隅に眼を凝らすことや、自分の知らない生活空間に
触れることで思いがけない新鮮な体験ができることだ。

 

とくに青梅はかつての織物産業に縁のある趣たっぷりの街だし
そこで別のお祭りも同時にやっているので、田舎の特大イベントって
感じの賑やかさになっていた。

 

  

アートプログラム青梅では、学生は自分たちで場所の使用のための
交渉もしたそうで、それぞれがなぜそこを選んだのかを想像する
楽しみもあった。
ただ、場所との関わりの解釈が甘いものもある。
これまでにどこかで見た作品と似たものも多くあるし...

 



学生さんだから、いま、自分のスタイルを作っている途中の人たちだ。
その人が、街中という「アートだから」とか「作品だから」と言っても 通用しない場所で、周囲の人たちに丁寧に説明をしながら作るのだから、作品(らしきもの)の出来がまだまだなのも仕方ないかもしれないな。

その分、たっぷりと時間を掛けて、場所との係わりをより強くすることで、ホワイトキューブや大学構内ではできないことを実現していくようにすると、このアートイベントの意味が増すし、関わった人たちのステップアップにもなるんじゃないかな。


なんだいこれ、と注目する町の人も多くいた。


 


 

同じときに、町のお祭りもやっていて、こっちはちんどん屋が
練り歩いていたり、バンドが思い思いに音楽をやっていたり、
あちこちの街角から賑々しい音がでてきて、楽しい雰囲気だ。


廃墟となった建物の2階に足を踏み入れると...

 
こんなのがあったりする。




夕方に、府中市美術館のキュレータと美術評論家による講評があった。
そこである学生さんが「あこがれている作家の影響を受けて作った」
ということを正直に言っていたのはよかったな。
 

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