2009年7月19日日曜日

かたちは、うつる


12日の日曜日、試験後にまた西洋美術館に行ってきた。

目的は「かたちは、うつる」展だ。



フライヤーに展覧会の案内が書いてある。
「…開館当時に24点を数えるばかりであった版画コレクションは、
 現在では3747点にまで膨らみ、当館の所蔵作品全体のなかで、
 いまや欠かせないものとなりました。そこには、ルネサンス期の
 デューラーらにはじまり、17世紀のカロやレンブラント、
 18世紀のピラネージやゴヤ、19世紀のドーミエやクリンガーなど、
 西洋版画史を代表する芸術家たちの優品が、数多く含まれています。
 本展はこのような当館の版画コレクションを、書籍及び若干の素描と
 あわせた約130点によって、初めてまとまった形で紹介する機会となります。
 構成の鍵となるのは、「うつる」ものとしての「かたち」です。
 ひらがなで「うつる」と書くとき、そこには「反射」「投影」「転写」
 「遷移」「伝染」「憑依」……といった、さまざまな意味の広がりが
 喚起されます。
 あえてそんな日本語によって、西洋の美術を考えてみること――。
 本展では、「うつる」という言葉とともに、西洋版画に刻まれた
 「かたち」の生成と反復、推移と変容を辿ってみたいと思います。」

入口に版画の機会が展示されている





テーマが明確な展示だった

これだけまとめて版画を見たのは初めてだと思う。

絵画とは目的の違う表現手法であることがよく分かった。

宗教画の時代に作られた版画は、おそらく見せる対象が
違って教養のない一般市民向けなんだろうなと思わせる
より単純で分かりやすい表現を使っている。
(現代と違って学校教育がなかったから、教養は一部の
 人しか持てなかったものね)


とくに印象に残ったのは
 『ヘラクレスとカクス』
 『メレンコリアⅠ』 デューラー
 『蝋燭のあかりのもとで机に向かう書生』 レンブラント
 『理性の眠りは怪物を生む』 ゴヤ (漫画みたい)
 『戦争の惨禍』 ゴヤ (ものすごく悲惨な絵だ…)


そんな版画も、時代が下ってくると、より自由な表現がされて
ドーミエのリトグラフ『・・・このウソツキ男!・・・』なんて
とっても面白い!



半券



 
ここは前庭もいいんだよね。ロダンの彫刻があって。
 

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