2009年6月11日木曜日
港区のアートマネジメント講座(第1回)
アートマネジメントという分野があります。
聞き慣れない言葉かも知れませんね。
文化芸術活動と社会を結びつけて、鑑賞者・参加者・芸術家の
幸福な関係を築き、地域(ひいては日本、そして世界)が豊かに
なっていくことを目指す活動です。
一例を挙げると、経済性と芸術性を両立させた公演・展示を継続
する仕組みづくりがありますね。
昨日開講した「アート・マネジメント講座2009」の展示系に参加
できることになりました。
エントリー時には、上演系のほうが楽しいかな、と迷ったけど、
再び「場」を作ることに携わるのも面白いだろう、そして本職にも
いい影響がありそうだし、と思い展示系にしたんだ。
この講座は港区が主催、慶應義塾大学アート・センターが共催で、
港区に在住、在勤、在学の人を対象にしたものです。定員は20名。
興味を持つ人が集まっただけあって、欠席ゼロでした。
さて、初日は渡邊先生による講義でした。
テーマは、作品と展示空間や空間を認識すること、風景を意識する
ことです。
まず、二つの質問から始まりました。
1.1番好きな美術館
2.お気に入りの風景
これに答える形でメンバーで自己紹介をしました。
答えが興味深くて、世田谷美術館を挙げる人が多かった。
他には、ホイットニー美術館、グッゲンハイム美術館(まだ行った
ことないな)、発電所美術館(今朝の日経に記事が出ていた!)、
国立美術館、オランジュリー美術館、横浜美術館、箱根ラリック
美術館、イザベラスチュワートガードナー美術館、ポーラ美術館、
中村正義の美術館、庭園美術館、地中美術館(行ってみたい!)、
ルーブル、ハワイの現代美術館、国立新美術館、国立西洋美術館、
鎌倉美術館(県立近代美術館の鎌倉館のことかな)etc...
これは、何をポイントにおくかで答えが変わりますよね。
風景では、もっとバラエティに富んだ答えでしたね。
場所をいう方もいれば、もっと大きく、シーンをいう方もいる。
以下は聴講メモ
作品の展示空間としては
1.作品展示用に建築された空間
2.本来は違った目的の建築物の転用
と分けられます。
これも豊富な事例を挙げながら考察していきました。
テート・モダンの話が特に興味深かった。
1.作品展示用に建築された空間
・ ニュートラルな空間
・ ホワイトキューブ
→ どのような作品でも置くことができると考えられた空間。
この考え方は新しいもので、MoMAが採用して以来のこと。
? … ホワイトキューブを前提に作品作りをすると、それを
他の場所に移したら作品として成立しなくなるのかな?
2.転用空間
・ 展示空間的性格を有していた空間
例:王宮…ギャラリーの言葉の由来になっている
・ 違った機能の空間をあえて展示空間として利用
→ 別の文脈への作品の設置
その空間に合わせた作品の制作
例:発電所美術館、この空間を作家がどう解釈するか?
作品が置かれる空間としては
1.その作品がある空間におかれる
2.作品のための空間
そして、
「生きられた空間」 空間をどのように認識するのか
風景 私たちは何を「風景」「景観」ととらえるのか
「風景はニュートラルではない」
? … 作品と空間の相互作用について、どう考えるか。
次回のノグチルーム見学などで、もっとよく考えてみたい。
で、宿題もでました。毎回あります。
しばらくは、レポートを意識しながら街を見ることになりそうです。
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