2010年3月10日水曜日

kaminoge→akihabara


7日の夕方に3331で、多摩美術大学造形表現学部デザイン学科
卒業制作選抜展「kaminoge→akihabara」を見た。

工事中の建物

上野毛は、小3まで住んでいたところで、多摩美ご近所の学校だった。
その関連の展示が3331に来ると聞けば、これは行かねばなるまい。


そういえば、客として初めて3331に入ることになるな。


興味深い展示がいくつかあった。


レイテ島戦の記憶を形にしたもの。
作者の祖父が残したペン画と原稿をベースに展示を形成している。
戦争の記憶を語りたがらない人も多いなかで、貴重な記録であり
そして思いを自然体で(肩肘張らずに)引継いでいることに好感を覚えた。



数え方(助数詞)をテーマに作品にしたもの。
むかし池田一臣先生は「言葉には意味があるんだ!」と繰り返し
言っていたもんだ。
ものの数えの言葉の多様さは、指し示す対象への深い認識を
意味している。なぜ昔の人はそう思うようになったのか?
この展示を見ると、そんな疑問を持ったりして、過去と今が
つながっていくきっかけになるような楽しさがある。


 
TEINE
作者の出身地、札幌市手稲区をじっくりたっぷりと取り上げた作品。
街を歩き人と話して、2冊の雑誌に纏め上げている。

行ったことのない場所だけど、この雑誌を見ると、なんだか
親しみがわいてくる。



近未来のロボットをイメージした作品。
ひとの生活の中に、いずれロボットが入り込んでくるんだろうな。
「イブの時間」を見たときに、そんなことを思ったけれど
まずこういう機械が入って生きて、セキュリティや健康状態を
モニターさせたり、動作の補助(衰えた体の機能を支える)を
させたりするのだろう。
クモを連想させて、なんだか不安感を呼ぶような形状だけど
動作でカバーできるのかな。



洗濯板をリニューアルしたもの。
こういう人の手を使う道具の見直しは興味深い。



茶室の炉の大きさで作った畳の提案。
作者の清水さんに聞いてみたら、畳の消費量が減っていて
長野に住む畳職人の父上と共同で開発したものだという。

クッション代わりに使える上、重ねてちょっとしたテーブルにも
できるし、使い勝手がよくて季節ごとに押入れに仕舞うなんてことも
必要もなさそう。
マンション住まいにちょうどいいのではないか、と思った。
(ぼくの住んでいるマンションには和室の設定がない!)

どういう販路があるだろう。

よく三井デザインテックやBoConcept がチラシを投げ込んで
くれるけど、その提案はダイニングテーブルやソファセットを
前提とした提案ばかりで代わり映えしないものが多い。
(カッコいいし、快適そうではあるんだよ)

そういった中に、この畳があったら、その変化球さが目立って
喜ばれるんじゃないか、なんてまず思ったな。

あとは和風のセレクトショップか。
D&DEPARTMENT PROJECTにも合うかもしれないな。

とりあえずミニ畳を分けてもらった。なかなかいい感じ(^^)v

畳もまず4枚注文してみよう。
やっぱり自分で使ったら分かるもんね。
 

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